醜さをも全てむき出した。映画「セッション」

OPENメンバーで演劇ユニット「thee」の脚本家で演出家の長峯さんからすごいらしいと教えてもらった映画「セッション」。今日が長野で公開最終日と知って、急きょレイトショーで観てきました。

音楽学校で教師と学生が猛特訓し成功を掴むくらいのストーリーを想像して観に行ったら、まあすごかった!

音楽家として成功を願う学生アンドリューと教師フレッチャー。2人の心の内には、「あいつを見返してやる!」とか「潰してしまえ!」といった醜い感情で満ちている。ふだんは口べたで、友達もいないだろう2人が唯一心を開放できる瞬間が“音楽”だったんだろう。

あまりにも音楽学校でのレッスンが壮絶すぎて、アンドリューがドラムを叩いている間は観ている側も不安にかられて力が入る。エンディングに向かう中、憎悪にも似た感情を抱きながら演奏を続ける2人。彼らの想い描く成功とは果たして何なのか。絶え間なく続く苦しみに立ち向かいながら奏でる音楽は、“叫び”のようなものだった。

とはいえ負のエネルギーが彼らの情熱となる中でも、その奥深くには純粋に音楽を愛する気持ちがある。最後にかすかに見せた笑みこそ、その表れだったのだろう。

あまりにもむき出しな感情に向き合い続けて、見終えたあとはぐったり。それでも久しぶりにガツンと来る作品に出合えたように思う。そういえば原題は「Whiplash」なんだ!鞭で叩くというような感じから、「しばく」というニュアンスのよう。内容としっくり来るね。なるほどなー(1人で納得)。